日本行きの仮チケットを取り、サクッと入国審査を突破するはずがうっかり本当に帰国チケットを取ってしまいあわや帰国というハプニングに見舞われもしたが、無事に払い戻しを受け次の目的地の「カンクン」に移動。
実はこの移動、エコノミークラスで予約したのになぜかビジネスクラスに座ることが出来た。
搭乗直前の最後のチケット確認のところで、カウンターの女性が何かを言ってきて、この人何言ってるの状態だったのだが、Cが先に気がついて大はしゃぎ。
続いて自分も気づき大はしゃぎ。
嬉しいのはわかったから早く搭乗してちょうだいと言わんばかりの女性の表情が印象的であった。
後で調べてみると、こういうことは極々稀にあるらしい。
理由はよく分からないが、ラッキー以外の何物でもない。
人生の初のビジネスクラスは、不満とか不便とか不愉快と言ったものが一切なく、ただただ「快適」の2文字がその全てを必要十分に表していた。
席に座るやいなや運ばれてくるスパークリングワインとナッツ。
座席の間隔は信じられないほど広く、前の乗客がいきなり席を倒してきて、それが膝にぶつかるどころかかすりもしない。
エコノミークラスとはカーテンで仕切られ、ビジネスクラスのわずか7,8人程度で一つのお手洗いを使うので、行きたい時に行けないこともまずない。
完全に格の違いを見せつけられた。
日本を出て約1年ぶりのタコをまさか機内食として食べるとは思わなかった。
ナイフやフォークもプラスチック製ではない。
よく切れるよく切れる。
この後、さらにデザートのチーズケーキが出てきたが、食べ過ぎて若干気持ち悪くなってしまったので、写真を撮り忘れてしまった。
それくらいビジネスクラスの機内食は凄まじい。
一度この快適さを味わってしまうと2度とエコノミークラスに戻れなくなる「ビジネスクラス症候群」なるもの出てきそうである。
快適な空の旅が終わった。
さて、言わずもがなカンクンはメキシコ随一のリゾート地。
カリブ海の美しいビーチ沿いには、100を超える高級ホテルやショッピングモールが乱立している。
実際にここに来るまでは、自分のようなバックパッカーには決して行くことが許されないような場所だと思っていた。
身の程を知って、身分を違いを理解して、立場をわきまえなくてはならない場所だと思っていた。
ビーチに足を踏み入れるどころか、その辺で酸素を吸って二酸化炭素を吐くことすら憚られる場所だと思っていた。
やや思い込みが過剰だが、それくらいに分不相応なイメージを持っていたのだ。
ところがである。
カンクンと一口に言ってもいわゆる高級なホテルエリアと、そうでないと言ったら失礼だが、まあそうでないダウンタウンに分けられるのだ。
ダウンタウンではかなりリーズナブルなお値段で宿泊でき、屋台などもたくさんあるためこれまたかなりリーズナブルなお値段で食事ができる。
屋台で食べる気はないが。
さらに、ホテルエリアのビーチまでバスで片道約60円で行けてしまう。
つまり、特に観光せず海を見に行くだけなら、カンクンほとんどお金かからないというわけである。
到着した翌日、恐れ多くも早速ホテルエリアのビーチに。
こんな具合である。