ドゥブロヴニクからモンテネグロの海沿いのリゾート地「ブドヴァ」に移動した。
この辺りの国は、「j」を「y」の音で発音するらしく、国境越えの度に「ユンってい言うのか?」と聞かれる。
訂正するのも面倒くさいので、「Yes!Yes! I’m J(y)un.」と答えている。
まあ、どうでいいか。
ブドヴァに来たのは、ここから「コトル」という世界遺産の街へ日帰りで行けるからだ。
ここで自問自答した。
ブドヴァからコトルへ日帰りで行けるのは結構だが、初めからコトルに行けば良いのでは?と。
まさにその通りだ。
距離もコトルの方がドゥブロヴニクから近いが、ガイドブックに「ブドヴァを拠点としてコトルへ日帰り旅行ができる」と書かれていたので、知らず知らず意識がブドヴァに誘導されてしまっていた。
しかし、寄らなければ良かったと思いつつも、着いた日とその翌日は何もせずだらだらしてしまった。
ブドヴァに着いて3日目。
さすがにそろそろコトル行こうかなと、重い腰を上げバスターミナルへ向かった。
ブドヴァとコトルの間は、毎時3本くらいの頻度でバスが行き来している。
前日の夜か当日の朝にその日の行動を決める自分としては、誠にありがたい。
コトルを有名にしているのは、おそらく城壁からの旧市街の眺めだろう。
前回の記事で書いたドゥブロヴニクを旧市街+海とするなら、コトルは旧市街+山だ。
さっそく城壁に向かう。
石段の道を30分ほど登った。
マップを確認すると、石段は際限なく続いているように見えたので、適当に景色の良さそうな場所まで登ることに。
ドゥブロヴニクほどではないが、それなりに観光客がいて賑わっている。
うーん。
綺麗な景色だが、太陽に雲がかかってしまっている。
できれば晴れた状態を見てみたい。
なんとなく待っていれば陽が出そうな気がしたので、一時間ほどぼーっと座っていたが一向に雲はどかない。
残念だが来た道を戻り、ブドヴァに帰ることにした。
ガイドブックによるとブドヴァにも旧市街があるらしい。
コトルのことばかりでブドヴァについて何も調べていなかったが、せっかくなので観光することに。
ところがだ。
本当にところがである。
天気がものすごく良いのだ。
これは、つまりあれだ。
コトルチャンスだ。
コトル着。
晴れ。
急いで城壁を上っていく。
本の2時間前に比べて観光客がかなり多くなっていた。
皆、運が良い。
う、美しい。
大満足だ。
前にもこれと同じようなことがあった気がする。
こ、これがデジャヴというやつか。
いや、違うな。
間違いなく二度目だ。