空から星を見る。

飛行機は定刻を少し過ぎて、真夜中に羽田を飛びだった。
無事に離陸したことを確認して、とりあえず寝る体勢にはいる。

が、緊張しているせいか全く眠りにつけない。
寝て起きてを繰り返していると、時刻は2時頃になった。

ふと何気なく窓の外を眺めた。
その瞬間、鳥肌がたった。
小さな窓の向こうには、言葉を失うほどの満天の星空が広がっていた。

真っ暗なら夜空に、数え切れないほどの星が冴え渡っている。
これまでに見たどんな星空よりも美しかった。

ちょうど目の前にさそり座が見える。
こんなに大きなさそり座を見るのは初めてだ。

赤く輝くアンタレスも尻尾の先のシャウラも、日本で見るそれとはまるで違っていた。
日本からずっとずっと南へ来たんだと実感した。

日本でさそり座を見つけた時は、そこからさらに南東の方角を見るようにしている。
その方向に「南十字星」があるからだ。

南十字星は、星が好きな人には憧れの星座の1つだろう。
だが、日本で見るにはかなり南へ行かないと見ることが出来ない。
鹿児島以南。潮岬でも見えると聞いたことがある。

自分は日本最南端の波照間島で一度だけ見たが、すぐに地平線に隠れてしまった。
当然実家の千葉では見えないが、「この方向に南十字星があるんだよな」と、考えるのが楽しい。

この時、もしかしたらと思い、視線をさそり座から南東に移した。
遮るものがない空にケンタウルス座が見えた。

このケンタウルス座の2つの明るい星、α星とβ星はポインターと呼ばれていて、南十字星を探す手がかりになるのだ。
この2つの星を直線で結び、その延長に南十字星がある。

ケンタウルス座からさらに視線を東へ移す。
窓が小さく角度的にギリギリだったが、2つのポインターの先にうっすらと南十字星が見えた。
やがて時間が経ち雲が薄れてきたのか、南十字座はその4つの星を輝かせた。

南十字星は南半球へ行けば簡単に見ることが出来る。
しかし、その場合は十字架が上下逆さまになってしまうのだ。

だから、この世界一周中に北半球から南十字星が見えたら、と思っていた。
それが出発早々、しかも飛行機から見えるなんて。

あまりの感動で涙がこぼれ落ちそうだった。

みたいなことが出発初日からありました。

今、クラルンプールにてこれを書いています。
あと二時間したらバリへ飛びます。
ほとんど寝てないので、ぼーっとしてます。

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